壷入り泡盛の見守り方「仕次ぎの手引き」

壷入り泡盛の見守り方

定期的に香りをチェック

定期的に香りをチェック

泡盛の香りが漂ってくる? そんな場合は密閉性が保たれていない可能性があります。長期間放置するとアルコール分が蒸発してしまい水っぽくなってしまいますので、すぐに壷の口がしっかり密閉されているか確認してみましょう。

重さや量をチェック

重さや量をチェック

製品を作る際の品質確認は厳重に行っていますが、年数を経ることでまれに壷からお酒が漏れ出してしまうことがあります。定期的に壷の重さや中に入っているお酒の量をチェックしてみましょう。

ちなみに壷入り泡盛は長い年月を経る中で少量ながら、アルコールが自然蒸発し酒量が減ることがわかっています。お酒が微量減っているのは熟成の証です。

注意したいポイント!

香りをチェックした際や酒量を確認するために開封した場合は、蓋と壷の口の間に数枚の食品包装用ラップフィルムをはさむことで密閉性を万全に保つことができます。


壷入り泡盛の楽しみ方

壷入り泡盛をそのまま古酒へ

壷入り泡盛をそのまま古酒へ

久米島の久米仙の壷入り泡盛には、作られた年が木札に記載されています。泡盛が育っていく年数を計る基準として参考にしてください。
定期的な開封で壷や泡盛の状態を確認しながら、ほんの少し試飲してみましょう。年を重ねることで熟成が進む泡盛ならではの変化をお楽しみいただけるはずです。
それまで丹精を尽くして育んできた古酒をご家族やご自身の大切な日にぜひ皆さんで味わってみてください。

壷入り泡盛を熟成させながら変化を楽しむ

壷入り泡盛を熟成させながら変化を楽しむ

定期的に開封し壷や泡盛の状態を確認する際に、一定の量(総量の5~10%)の泡盛を汲み出し、その時の熟成された味を楽しみます。その後、改めて封をする際に、汲み出したのと同量の泡盛を壷入り泡盛へ「仕次ぎ」してみましょう。次回の開封までに熟成の具合に変化を与えることで、お客様だけの唯一無二の味わいを育んでくれます。

注意したいポイント!

泡盛を汲み出すことで酒量を減らしたままにしておくと壷内の空気のスペースが増え、アルコールが蒸発しやすくなります。またカビが繁殖する原因にもなりますので、壷の中の酒量を減らしすぎないように「仕次ぎ」を行うことをおすすめします。

 


あなただけの古酒に育て上げる
「仕次ぎ」に挑戦

ビギナー向け

「仕次ぎ」に挑戦

壷入り泡盛と同じ年につくられた仕次ぎ用泡盛をご用意いただきます。定期的に汲み出して楽しんだ後に、予め保管しておいた同じ年月を経た仕次ぎ用の泡盛を注ぎ足すことで、壷入り泡盛の酒量を一定に保ち、古酒として育てていきます。

 

仕次ぎ用泡盛とは?

仕次ぎ用泡盛とは?

久米島の久米仙では毎年その年につくられた仕次ぎ用の泡盛を一升瓶で用意しています。仮に年に1回、二合のお酒を汲み出して楽しむのであれば、一升瓶1本で5年分の仕次ぎが可能です。育てたい年数と汲み出す量に応じた必要な本数を準備することで、壷入り泡盛は常につくられた年から経た年数分の古酒として育っていくことになります。

 

上級者向け

元となる壷入り泡盛を「親酒」と呼び、その親酒を基準に熟成具合の若い壷入り泡盛を複数用意して仕次ぎする昔ながらの手法もあります。 親酒=「一番甕」の次に熟成が進んだ壷入り泡盛を「二番甕」、その次が「三番甕」という順番で熟成具合の異なる壷入り泡盛を複数準備します。親酒を二合汲み出したら、二番甕から一番甕へ、さらに三番甕から二番甕へと順番に同量仕次いでいき、一番若い壷入り泡盛にはその時の一般酒を仕次ぐというものです。

上級者向け「仕次ぎ」に挑戦

これを繰り返す事で半永久的に古酒を育むことができます。計画的に仕次ぎを行わなければならなく、また、複数の壷入り泡盛を保管する場所が必要ですが、興味のある方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。 久米島の久米仙では8年古酒43度、5年古酒40度、3年古酒43度を、オリジナル壷入り泡盛として瓶から壷に詰めかえてつくることも可能ですのでお気軽にご相談ください。

 

仕次ぎの例

年に1回二合汲み出し
一升瓶1本で5年分の仕次ぎ→5年古酒に育ちます
一升瓶2本で10年分の仕次ぎ→10年古酒に育ちます

年に2回二合汲み出し
一升瓶2本で5年分の仕次ぎ→5年古酒に育ちます
一升瓶4本で10年分の仕次ぎ→10年古酒に育ちます


自分だけのカスタム泡盛を作りたい方向け

古酒づくりには度数の高い個性的な味わいの泡盛が向いていると言われています。市販されている度数が高めの年数表記のある古酒や個性的な味わいの一般酒を仕次ぎに選ぶことができるのも楽しみのひとつです。

年数表記のある古酒

久米島で熟成させた古酒を仕次ぐことでより味わい深く育てたり、一般酒を仕次いで壷入り泡盛を活性化させたりと、どのお酒を使うかによって、育てているお酒の味わいも変化します。ぜひ、お客様自身でそれぞれの味に育ててみてください。

 


時を経た泡盛と
あなたの泡盛を飲み比べてみましょう

久米島の久米仙では壷入り泡盛のオーナー様向けに、瓶の中で10年以上熟成させた秘蔵の泡盛をほんの気持ちばかりですがご進呈いたします。

年数表記のある古酒

泡盛は蔵を出た後、壷や瓶詰された容器の中で熟成が進むと言われています。10年の時を経て熟成された久米島の久米仙の芳醇な味と香りが感じられるはずです。

それはお手元の壷入り泡盛の将来の姿かもしれません。

まずは壷の封を解き、新しいお酒と秘蔵の泡盛を飲み比べ、ぜひその違いを確かめてみてください。

時を経た泡盛とあなたの泡盛を飲み比べてみましょう